「私は一体何が不満だったのだろう?」
このセリフは今から20年ほど前に聞いたセリフです。
ダイビングサービスを通じて顔見知りになった方で
ダイビングを楽しむのが〇割、日ごろの不満を話すのが〇割という感じでした。
(そうだ、Aさんと書いて先を進めよう。)
〇の中の割合は、日ごろの不満が割合を増していきましたが
私個人的には
「沖縄にダイビングに来る」目的って
- 魚を観るばかりじゃない
- 泳ぐばかりじゃない
- 海中にいたいとも限らない
ストレス・不満を発散したいということが最も大きな理由なんだろうと思う節もあります。
気分を変えたい。
一番楽しくそれが出来るのがダイビングだったという方は多いと思う。
私はその後、ダイビングを仕事にしたけれど
ファンダイバーだったころは、自分がダイビングを仕事にする日がくるなんて思っていなかったし、(会社勤め以外は出来ないと思っていた)
実際に、「私には海の仕事はできない」と言ってた。が、結果やったんだけどね。
結果やったということは、私にはできないと言いながら、やってみたかったわけです。(笑)
(言霊信仰もあてにならんのですよ。
インストラクターになったから、一度仕事にしてみようかな?と思ったのですが、それを思いついたけど、誰かに言ったわけじゃない。
行動には移したけれど。)
Aさんは生活や環境や人生が不満、もう少し優しく言うと、「満足できない」と感じていたが
沖縄引っ越したら心機一転きっと楽しいだろうと考えて、
その不満だった内地での生活や環境や人生を一旦捨てて沖縄に引っ越してこられた。
実際に事を決める前に
ちらっとこんなことを聞いていたのですが
「引っ越しをやめた方が良い。内地にいる方が良いと思う」と言ったところで何も変わらない。
〇〇さえ変われば(あれば)、私は幸せになる。という考えは概ね自分を裏切る。
ただやみくもに沖縄に引っ越ししたらHappyになる。というのは、あまりないようだ。
結婚さえしたら幸せになるってのも同じだろうし
彼(彼女)さえいたらというのもそうだろう。
子どもさえいたらというのもそうだろう。
結婚も、彼(彼女)も、子どもも、「その後自分はどうしていくのか? 関わっていくのか?」が大切ですもんね。
結局Aさんは沖縄に引っ越してきて、内地と同じように会社勤めをされたことを後から知った。
それは、ある日、那覇でばったり会った時に
- 沖縄に引っ越してきた事
- 現在勤めている事
を教えてくださった。
当時Aさんがお勤めの沖縄の会社の労働条件が内地と比べて悪いという話題のあと
タイトルのセリフをおっしゃった。
「私は一体何が不満だったのだろう?」と。
このセリフに続いて
「内地の会社は完全週休二日制で、休みもいっぱいあった。
欲しいものは変えるお給料も貰っていた。
行きたいところも直ぐに行けた。
今は違う。
私は内地でとても恵まれていたんだ」
ということをおっしゃった。
もう20年ほど前の話だ。
昨日のこの記事を書いて、あの時の体験が連動して記憶に登ってきた。
本当に「自分で気がつくまでは分からない」ってこんなことは多い。
私自身も「あぁ ラッキーだったんだ。」と思う事もあれば
「生きてるだけでOK」と思えるようになってきたという変化もあれば
他にもいろいろあるんだけど
ナニカに意地をはったり、人と比べたりして
不満はみないふりをして、恵まれているところだけをみて心底思っているわじゃないのに、無理に『私は幸せです』という事も自分に誠実とは言えないよな。って思う時もあるが
それもこれも一度やってみて、続けてみて、数年後に自分がどう変わって行くのか?どう感じているのか?を実際に体験するのが良いんだろう。
だって、自分の人生だもの。
なにごとも他から無理に
感謝しなさいって言われても、腑に落ちてるときと、落ちていない時は違っているし
あなたは幸せよ。と誰に言われても、自分が感じないとわからない。
Aさんが今、沖縄に変わらずいらっしゃるのか、内地に戻っていらっしゃるのかは存じませんが、あの時の「私は一体何が不満だったのだろう?」と思われた瞬間が、人生の素敵な体験になっているかしら? どうかしら? と私も20年ぶりに思い出している。
追伸:
当時私がやめた方が良い。と思ったのは
〇〇さえ変われば(あれば)、私は幸せになる。という考えは概ね自分を裏切る。
ただやみくもに沖縄に引っ越ししたらHappyになる。というのは、あまりないようだ。
というパターンのお話だなって感じたからです。
そして、それは当たりました。
当たりましたが、「だから言ったじゃん」というのも全く意味がないから言わないし
当たったことは嬉しい展開には繋がっていないので
「・・・・・」という何とも言えない気持ちがしたんですよね。
月日が経って、今思う事は
あの時の「私は一体何が不満だったのだろう?」と思われた瞬間を、Aさん自身が「人生の素敵な体験だった」と笑っておっしゃっていると良いな。
ということだけです。
Kohji AsakawaによるPixabayからの画像
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